最近、SONYから、こんな発表がありました。
→ http://www.asahi.com/business/update/0131/TKY201301310493.html
2013年3月でMDの再生・録音機器の出荷を終えるとの発表です。
私に取って、MDは、学生時代にとても思い入れのあったメディアです。
1993年当時、カセットテープに変わる新しい音楽メディアとして華々しく誕生したMDは、
当時、中学生だった私にも、新しい時代を感じさせてくれた存在でした。
確か、、、最初に「MD」という言葉をはじめて目撃したのは、
JR 京浜東北線の電車の中吊り広告でした。
SONYの初代MDのこの機種の広告だったと思います。↓
「小さい」
「デジタル」
「タイトルが入れられる」
「曲の頭出しがボタンひとつで瞬時に行える」
そんな、カセットテープ時代では夢のようなキャッチフレーズに、
自分自身もとてもワクワクした気持ちになったことをよく覚えています。
当時、中学生だった私には、まだまだ値段が高く、手が出せなかったですが、
見ているだけで、この製品が欲しいという欲望にかられ、よくSONYのカタログ集めをして研究してました。
それから数年して、ついに自分でMDの録生機を買いました。
1996年のことです。
最初に買ったMDは、これ↓ ソニー「MZ-R4ST」です
家ではステーション側に固定でき、持ち出すときにはウォークマンとして使える。
高校生のときにそれまで貯金していたお年玉をはたいて、やっとMDを手に入れたことを今でもよく覚えています。
当時は、レンタル屋さんにいって、シングルCDを借りて、
自分のオリジナルのお気に入りのMDを作ることが、
ある種のコレクター的な楽しみとなっていました。
なぜ当時シングルCDばかりを借りていたかを思い返してみると、
たぶん、アルバムCDでは、MDの録音時間を使い切ってしまい、
CDとMDがまるまる同じ中身になってしまうので、オリジナリティに掛けてしまう。
そんな気持ちから、アルバムCDは避けて、お気に入りのシングルCDを借りていた気がします。
そんなMDですが、2000年頃を境に、CD-Rが普及し始め、
衰退の道を歩みはじめました。
今はYouTubeやネットから、簡単に音楽や映像コンテンツが入手出来てしまう時代となりました。
当時、今のような便利な世の中ではとても味わえない、
アナログ的な要素を残した、デジタルなコレクションの楽しさがあった気がします。
ちょうどアナログからデジタルに切り替わる時代に
MDという存在がありました。
そんなデジタルなコレクションを、当時はとても大切にしました。
今回の記事をみて、そんな懐かしい時代が、また1つ終わりを迎えるのだなと、
少し寂しい気持ちにもなりましたが、、、
技術は常に進化するもの。
仕事柄、そんな世界に身をおいている私に取って、
新たな技術を開発することは、新しいモノを生み出す喜びでもあります。
その技術を使って、いかに自分にとって楽しい世界にするのか。
それは自分次第なのだとも思いました。
そんな訳で、少し感慨深い思いとともに、MDにさよならを言うことになりますが、
新しい技術のあり方についても、また少しだけ考えるきっかけになった今回の記事でした。
新しい技術を使って、世の皆が楽しいと思える世界を作らないとですね!
MDさん、今までありがとう!